「敵に塩を送る」という話に登場する塩は、塩止めによって苦しんでいた武田信玄の領地の民に、上杉謙信が送った塩のことです。

たとえ敵対する相手だったとしても、民が苦しむことを見過ごせなかった話から分かるように、塩は人間にとって必要不可欠なものであり、適度な量をとることが大切です。

生き物は海で誕生し、海から陸の生き物に進化を遂げる際に、体の中に海水と同じ成分を作りました。それが体液や血液などの液体であり、これらは太古の海水の成分と非常に似ています。

また、赤ちゃんを守る胎内で満たされる羊水も、海水の成分とほぼ同じものです。生き物は塩と共にあり、塩がなければ生存することが出来ません。

しかし、塩は体内で生み出すことが出来ないため、しっかりと摂取することが大切です。

◆ 脱水症状になりやすくなる

汗をかいた場合、水だけを摂取する方もいらっしゃると思いますが、水と一緒に塩分を摂取することが大切です。

汗からは水分だけでなく塩分も体外に排出され、体内の塩分濃度は減少してしまいます。そのような状態で水を飲んでも、体は水と塩分の量を一定に保とうとするため、その分多くの水分を体外に排出します。汗をかいた場合は、水と一緒に塩分を摂取しないと体内の水分量が低下し、脱水症状になりやすくなってしまいます。

◆ 眩暈や立ちくらみに悩まされる

塩分が不足してしまうと、体はナトリウムが体外に排出されないように制限をします。そのような状態になると、上記でもご紹介したように体内の塩分量と水分量を調整するために、体内の水分を少ない状態でキープしてしまいます。その結果、血液の量も低下してしまい、眩暈や立ちくらみなどになりやすくなるので、頻繁に眩暈や立ちくらみをしてしまう場合は、塩分が足りていない可能性があります。

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